仕事内容
仕事は大きく2種類あります。一つは開発された新製品を量産する生産ラインを一から構築していく仕事、もう一つはコストダウンを目的とした既存生産ラインの改善です。
全く新しい製品の生産ラインを立ち上げる際、様々な項目を入念にチェックして設備検討を進めますが、一番のカギになるのはフマキラー独自の技術とノウハウを盛り込んだ、オリジナル機の開発です。世界初の製品を作る際には同時に世界初の生産設備が必要になる、ということでもあります。新製品がテーマアップされる度に、新製品の形状、薬剤成分、製造スタッフの作業性などを踏まえ、新規にオリジナル設備を開発したり、既存機の改造を行なったりします。その際には機械の知識だけではなく、プラスチックや紙材等の製品資材に関する知識や使用する薬剤の物性、腐食性などの特性に関する知識も必要です。それらを組み合わせて、より効率的に、より低コストで、高品質な生産が行なえる設備を設計します。フマキラーにはこれまで培ってきた薬剤塗布、薬液の充填、シュリンク包装技術など、高品質な日用品を生産するための独自のコア技術が多数存在します。それらを総動員させた唯一無二の設備から、世界初の製品が生み出されています。
一方、既存製品の生産ラインの改善も非常に重要な仕事です。設備を導入しただけで生産技術部の仕事は終わりではなく、実際に生産ラインで従事する製造スタッフにどのように作業を行なってもらうか、作業工程のプロデュースまで行ないます。最も効率的な工程設計を行なうため、ラインの流れや現場スタッフ一人ひとりの動きを入念にシミュレーションします。
立ち上げ後のラインについて聞き取りも欠かさず、「今のやり方だと手間がかかる」「無駄な動きがある」といったコメントがあれば、現場を熟視して原因を見つけ出し、分析していきます。生産ラインというのは何かを一つ変えるとその結果が数字ですぐに跳ね返ってくるんです。改良の良し悪しがはっきりしているところが面白いですね。改善によって現場の負担が減り「すごくやりやすくなった、ありがとう」という感謝の言葉をもらった時は、本当に嬉しいです。
設備改善のために、社内の金型グループで高精度の部品加工を行なってもらうこともしばしば。技術部隊が協力して生産サポートを行なえるのは、フマキラー工場の強みであると思います。もっとも重要なことは、作業効率が上がるということ。工場全体の生産能力も上がるだけでなく、電気代や人件費などのコスト削減など、会社にとっても大きなメリットなんです。考えることが多くて大変な分、達成感も大きいですね。