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せい虫、よう虫ともに一年中見られる。発生のピークは春から秋。 |
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全国の市街地や里山、畜舎や鶏舎、ゴミ埋立地など |
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日本には数千しゅるいのハエがいて、このうち数百しゅるいが衛生害虫(人や家畜に健康上の害をあたえる虫のこと)だ。
イエバエ科、ヒメイエバエ科、クロバエ科、ニクバエ科のハエは、がい虫として
重要。
イエバエ科のサシバエのように牛馬を
吸血し、ときには人も吸血するハエもいる。
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ハエのしゅるいによってその食性は様々。
イエバエはせい虫、よう虫ともに家庭の生ゴミなどを食べる。
ショウジョウバエは腐敗(発酵)したくだものや樹液、そこに育つ酵母を食べるので、家庭内では酢やお酒によってくる。
ニクバエ科のセンチニクバエは、
畜舎や、くみとりトイレの便を食べる。
イエバエ科のサシバエはオスメスともに牛馬の血を
吸血するけれど、メスは2回いじょう吸血しないと産卵できないんだ。 |
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発生場所は、食性と深いかん係がある。
生ゴミを
餌とするイエバエは一般家庭の台所などに多く見られ、便を餌とするセンチニクバエは畜舎などに多く発生する。 |
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イエバエの場合、1回の産卵数は50〜150個。半日から3日後に孵化する。
よう虫(ウジ)は4〜10日で2回だっ皮をしてサナギになり、5〜10日でせい虫になる。せい虫は1〜2ヶ月生ぞんし、メスはその間に5〜10回
産卵する。 |
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ハエは
人畜の便や食べ物に集まるので、消化器のでんせん病を媒介する。 |
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また、サシバエのように
吸血するしゅるいもいる。このようなことからハエは、がい虫とされているんだ。 |
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一番の予ぼうさくは、生ゴミや食べカスをつねにきれいにかたづけておくこと。
ゴミぶくろは口をしばっておくことで発生、
侵入を予ぼうできる。
発生した場合は、家庭用エアゾールの
直接噴霧がこうかてき。 |
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一般にハエはたまごをうむけれど、ニクバエ科やイエバエ科には孵化したよう虫をうむハエがいる。
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チョウやトンボのように、こん虫は4まいのはねを持っている。しかしハエには2まいのはねしかない。
のこりの2まいは、「
平均棍」という、こん棒のような形をした器官へ進化をとげたんだ。
平均棍
でたくみにバランスを取ることで、速いスピードでとぶときも自由な方向に曲がったり、急に止まったりできるのさ。
もし人間の乗る
飛行機がハエのように急げきに曲がったり止まったりしたら、その機体はしょうげきでバラバラになってしまうんだよ。 |
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ショウジョウバエは漢字で「猩々蝿」と書く。
猩々とは、顔の赤い酒飲みのようかいのこと。
ショウジョウバエは赤い目を持つことや酒に好んで集まることから、その名前が付けられたんだ。 |
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「どんな一生なの?」でも書いたとおり、ハエはひじょうに繁殖力
の強いこん虫。
たとえば、もし1つがいのイエバエから生まれてくる子供が1ぴきも死なずに全部育ったとすると、半年後には100
億の10億倍(20桁
)になる計算だ。
これは、生まれたハエを地球上に平らにしきつめたとすると、地球全体が150mの高さでハエにおおいつくされる数なんだ。 |
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