(1) コウモリのフンにふくまれるカの目玉は中華(ちゅうか)料理(りょうり)の高級食ざい!? コウモリはカを食べるが、カの目玉は消化されずにフンの中にはい出される。このフンを水にさらすと目玉だけがのこり、中華(ちゅうか)料理(りょうり)ではとても高級な食ざいとして大事にされている。ただし人間が食べるだけのりょうをとるのはたいへんで、一皿数十万円もするらしい。
(2) 文芸(ぶんげい)やスポーツの中のカ 昔からカは人々にきらわれるいじょうに親しまれてきた。地名に「蚊(カ) 」の文字がつくところも多く、能(のう)や狂言(きょうげん)といった伝統(でんとう)芸能(げいのう)の題ざいにもなり、夏の季語(きご)として俳句(はいく)でも多く歌われている。また、ボクシングの世界にも、英語(えいご)で「カ」を意味する「モスキート級」という階級がある。
(3) カ取りのれきし か取り線こうが日本で使われるようになったのは明治(めいじ)時代に入ってから。それまではミカンの皮、ヨモギの葉などをいぶして「カやり」にしていた。 さいきんは少なくなった「蚊帳(かや)」が使われるようになったのは古代エジプト時代から。 日本でも中世いご、いっぱんに使われるようになった。 このほか、カよけやカたいじに人々はいろいろくろうしてきたようで、あのブルージーンズも、毒蛇(どくへび)よけのエピソードが有名だが、一せつには、カよけのために藍(あい/インディゴ)でそめたものだとか。野原での作業には、やはりカは大てきだったのだろう。